花村久美子

ハナサカライフ代表
ライフオーガナイザー🄬
獣医師
愛知県江南市在住
4歳差きょうだい3人、夫、高齢スコティッシュフォールドと暮らす。



大学卒業後より小動物臨床獣医師として勤務。2020年ライフオーガナイザー1級資格取得。
犬猫と人、共によりよく生きる社会の実現には獣医療の場にライフオーガナイズの概念を活かすことが有効と考え、診察室の向こうにある飼い主や獣医療に関わる人々の暮らしへのサポートに力を入れる。
「頼まれなくても笑いをとりにいく」をモットーに、笑顔になれる片づけを提供。


ストーリー

ルーティーンが掃除というこども時代




キレイ好きでルーティーンワーク得意な母に感化され、毎週土曜日は小学校から帰ってきたら部屋の掃除、それから図書館に出かけるという過ごし方でした。
片づけとは「きっちりキレイに並べること」と思っていたため、乱れては並べ直すことに疑問を感じていなかったし、困ることもありませんでした。

勉強より片づけ・掃除が優先!ひとり暮らし




大学進学で単身北海道へ。
ダンボールで自作した収納が大活躍。




部屋掃除に集中しすぎて数学の試験を忘れ単位を落としたこともありましたが、無事獣医師国家試験に合格しました。




犬と猫の一次診療施設に獣医師として就職してからも
「費用をかけずにきっちりキレイに」が合言葉。
獣医学専門書をアパートの床に並べても、自分が取り出しやすければそれでよし。




日付をまたいで帰ってこようが、夜中に救急で舞い戻ろうが、部屋は散らかることなく掃除も欠かしませんでした。




そこへ容赦なくおしっこをひっかける飼い猫との攻防が繰り広げられていたのが、のちに犬猫の行動診療に携わるきっかけに。

努力が必要な仕事×努力してやり抜く家事×努力が通用しない家族との片づけで悩む


結婚と同時期に引っ越し、建売住宅に入居。
新しい住まいをキレイに保ちたい一心で、出産間近は里帰りしていても掃除に通うという生活。
もともと比較的モノが少ないほうだったので、掃除もラクにできていました。




それもつかの間。
こどもと猫との暮らし、汚れから逃れられないという事実に直面し、ますます掃除に力を入れるように。
家族のモノが増えるにつれて「片づけないと掃除できない」と、片づけに意識が向き始めたのもこのころ。
このあたりまでは、家事も育児も努力さえすればうまくいくと信じて疑わなかったのです。




一方で職場を変え獣医の仕事に復帰したものの、いままで通り文字通り一日中動物病院にいるというわけにはいかず。
時間の制約や知識、技術面の不安から
「わたし、獣医としてやっていっていいんだろうか」
と、自分の在り方によく悩んでいました。




そして長男が生まれたあたりから、ようやく気づいたのです。
家族との生活は自分の思い通りに進まないものであるということに。
それでも家事や育児は「こうあるべき」と自分のやり方を貫くのをやめられず、「わたしばっかり」感を抱いていました。




特に片づけ。
このころの口癖は「なんで片づけないの?」でした。




家族が出したモノに「片づけて」と声をかけても片づけない。
この時間までに片づけたい、そのままにしておくのがイヤなわたしが片づける。
結果、イライラが止まらない。




こどもたちがおもちゃを出したとたんに「遊ばないモンは片づけやー!」と叫んでいました。




なんで片づけないんだろう?
なんでわたしばっかり片づけているんだろう?
なんでわたしは家事ばっかりしてるんだろう?



答えを求めたわたしは、図書館で片っ端から片づけに関する本を読み漁りました。
そこにモノを減らすべし、と書いてあれば思い切って減らす。
便利な収納グッズや収納法が紹介されていれば次々と試す。




中には「減らしてよかった!」「使ってみてよかった!」というものもありました。
それでも「わたしばっかり」片づけている状況は変わりません。
押し黙る家族に「なんで片づけないの?」と問い詰める状況も変わりませんでした。





煮え切らない思いで図書館通いを続けるうちに、「人が主役の片づけ」であるライフオーガナイズに出会いました。




片づけられないのはモノに対する考え方や、根性論ではなく、人によって思考や行動のクセに違いがあるから。
人にあわせて片づけやすいしくみは作ることができる。




そう言われても!
なんでわたしばっかり家族に合わせなきゃいかんの?
と、被害者のような感覚を抱いていました。




でも、ライフオーガナイズの片づけで「自分がラクになった」「家族のできることが増えた」と発信されている方ばかり。
どれも自分が求めていることばかり。
ならば、実際にライフオーガナイザーの方と片づけをすれば、書籍からわからないことがわかるのではないか、という思いで片づけを依頼することに。
これが転機となります。




どんな生活を送りたいか
どんなことを大切にしているのか




これまで考えてもみなかったことを考え、言葉にすることは自分や家族と向き合うきっかけに。
家族が自分でできることを増やしたい。だからそれぞれのやり方でしくみを作る。
「人に合わせて片づけるってこういうことか!」と、ようやく理解することができた貴重な体験でした。




それからは夢中でライフオーガナイズを学び、2020年ライフオーガナイザー🄬1級資格を取得。
次男の育休中から活動を開始しました。





資格を取得しても、自分にとって最大の難関がこどもたちの片づけ。
それでも試行錯誤を繰り返すうちに、「なんで片づけないのか?」と責めることは減りました。
かわりに「どうしたい?」と聞くことができるようになり、イライラする場面は少なくなりました。




人の思考や行動の背景にある特性に目を向けるためにもっと学びたい。
この思いから、脳の機能障害により慢性的に片づけられない方へのサポートを学ぶ専科資格「CLOプログラム」を受講し、現在も継続中です。


犬猫と関わる人、ともにストレスフリーな暮らし




こうして少しずつ今の自分と家族にとって暮らしを最適なものにしていくにつれて、かねてから興味のあった獣医行動学の勉強をする時間も作れるようになってきました。




暮らしをオーガナイズ(最適化)することは、たくさんの選択肢から自分にとってベストなものを選ぶこと。
それにより本当にやりたいことに打ち込めるようになると実感しています。
犬猫と飼い主さんのためによりよい獣医療を提供したい、と頑張る方たちをストレスフリーな暮らしのしくみ化で応援します。















コチラでも自己紹介や想いをつづっています