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犬猫との暮らしを楽しめないかも?
拾い食いをしてしまう、トイレを失敗するなどといった犬や猫の問題行動に対して、からだの病気を除外するのはもちろん生活空間の使い方も関わります。
食べる可能性のあるものを届く場所に置かない、トイレを複数個準備しアクセスしやすい場所に設置する、といった環境作りをアドバイスされることが多いですよね。
とはいえ、犬猫にも快適な部屋へ整えてあげたいけれど、物が多かったり収納が機能していない。
朝から家事も育児も全力投球しているのに、あれもこれもやり残したまま。
家を出るころには疲れているし、帰ってきてから犬猫のために片づけようと思っても気力も時間もない。
いつも片づけなきゃと思っている。
ふと気づいたら、このコと過ごす時間を楽しめていないかも…?
そんなときは、犬猫のための環境作りの前に、飼い主さん自身の生活の歯車が、ちゃんと回っていないのかもしれません。

努力だけで解決しない「片づけなきゃ」が頭に山積みな状態
歯車を回すには、回すための動力はもちろん、かみあわせるためのしくみが必要です。
しくみ作りがすなわち片づけ。
ただ、さまざまな要因で努力だけでは片づかず、生活に支障をきたす状態というのも存在します。
それはアメリカの研究団体ICD(Institute of Challenging Disorganization)の定義では「慢性的に片づけられない状態」ですが、犬猫と暮らす飼い主さんでいうと「犬猫との暮らしを、まだ“楽しむ段階”にいない状態」と私は考えています。
このコのために片づけなきゃ。でもできない。
その葛藤は、犬猫と一緒に過ごす時間を味わう余裕をむしばんでいきます。
そんなときに、試していただきたいことを3つご紹介していきます。
生活の”小さな”歯車を回す①自分の休息を確保する
まずはこれです。「急がば回れ」の言葉通り、自分を休めましょう。
日頃から家事、育児、仕事、そして犬猫のお世話に自分が休む間もなく全力投球していると、歯車を回すしくみ作りの前にくたびれ果てています。
食事をゆっくりとる、いつもより長く湯舟につかる、こどもより先に寝てしまう、など意識して体を休めてみてください。
朝カーテンを開けるときには、きっと明るい声で家族や犬猫に声をかけられますよ。
生活の”小さな”歯車を回す②理想を分解して「いまはこれでいい」にしてみる
体を休めたところで、大きな歯車を小さな歯車に分解してみましょう。
たとえば、朝リビングの掃除までして出かけたいけれどできない場合、床に落ちているものを集めてかごに入れるだけでよしとする、犬猫のケージだけ掃除すればよしとする、など、これだけできればOKというところを決めます。
これくらいなら負担なく確実にできる、というレベルのことを繰り返していくと、「今の自分や家族にはこれくらいでちょうどいいのかも」というラインが見えてくることもあります。
私も、以前「床は毎日モップで空拭きと水拭きでキレイにしなきゃ」と頑張っていましたが、今は週2で使い捨てシートを使っての掃除で落ち着きました。
生活の”小さな”歯車を回す③できたことに目を向ける
そうして「いまはこれでいい」ができたら、できたことにぜひ目を向けてください。
小さな歯車でも、回せたことは確かなこと。
「今はこれができた」が自信につながるのと、「その他はこれからやればいい」と視線を前に向けることにつながります。
もし今、犬猫との暮らしを楽しめていないと感じたら
・犬猫との暮らしを楽しめていない感覚がある
・犬猫や家族に対して、どこか罪悪感がある
・片づけなきゃと思っても片づいた状態がわからない
それは、頼っていいサインです。
あなたが悪いんじゃない。
生活の歯車を回すしくみができていないだけ。
犬猫を大切に思う気持ちを、暮らしから伝える。
そのスタートラインに立つところから、わたしは伴走したいと思っています。

獣医師・ライフオーガナイザー®。犬猫と人が安心して暮らせる住まいを整える専門家。獣医師としての行動学の知見を活かし、暮らしと空間の「しくみづくり」をサポートしています。江南市を拠点に、訪問・オンラインで対応中。
公式サイト:ハナサカライフ
