目次
「片づけたい」と思っていても、心の段階は人それぞれ
床に置きっぱなしの袋。
テーブルの上の薬やおやつ。
あちこちに散らばったペット用品。
猫トイレのまわりのごちゃつき。
犬がくわえて走っていきそうな子どものおもちゃ。
犬や猫と暮らしていると、こうしたものがふと気になることがありませんか?
置きっぱなしで危ないのはわかっている。
遊んでいるうちにひょっとして食べちゃうかもしれない。
ちゃんと片づけたほうがいいのはわかっている。
わかっているけれど、日々の暮らしで片づけはついつい後回し。
そんなときは、今の自分が、どのくらい“片づけに向かう準備”ができているのか知るということが具体的に考える助けとなります。
今回は、行動が変わっていくまでの段階を表した「行動変容ステージモデル」をもとに、片づけという変化を段階でとらえ、その段階ごとに変化を起こしやすくするヒントをお伝えします。
ざっくり言うと、
人は、いきなり行動を変えられるわけではない。変わる前には、ちゃんと段階がある。
というお話です。
といっても、難しく考えず、「今の私はどこにいるかな?」と自分の暮らしに置き換えて考えてみてください。

ステップ1:まだ困っていない、必要性を感じていない段階
まずは、こんな状態。
- 床に物は多いけれど、今まで誤飲したことはない。
- 猫のトイレまわりはごちゃついているけれど、一応使えている。
- ペット用品はあちこちにあるけれど、探せば出てくる。
- 犬の通り道に物があるけれど、まあ避けて歩いている。
これではすぐに片づける必要性を感じにくいです。
ここで大切なのは、周りから言われてしぶしぶ片づけを始めるより、まずは犬猫目線で部屋を見てみることが有効です。
たとえば、
- 口に入れたら危ないものが、床や低い場所にないかな?
- フードや水、トイレにすぐアクセスできてるかな?
- ひとりで休める場所が確保できてるかな?
など、ストレスや危険を減らすためにこうしたポイントがあることを知りながら見てみるだけでも大丈夫。
「ハミガキグッズが出しやすくなったら、今よりハミガキしようという気になれるかも」
「いつもおもちゃをしまえるようになったら、どこに行ったかわからなくなっちゃうことがなくなるよね」
そう気づけたら、それが一歩目です。
ステップ2:いつかやりたい。でも動けない段階
次は、片づけた方がいいことはわかっている。犬猫のためにも、家族のためにも、自分のためにも、整えたい気持ちはある。でも、動けない、という段階です。
「部屋をこんな感じにしたい」という理想のイメージがあるかもしれません。
それは無理なく実現できそうでしょうか?
実際に片づけに割ける労力、時間、費用などと照らし合わせて、「これなら無理なく進めていける」という計画をたてることが、この段階にいる方が一歩踏み出すために力になります。
ステップ3:「そろそろ始めたい」段階
この段階に入ると、少し気持ちが前に向いてきます。
周りの人に「片づけようと思ってる」と話したり、お休みの日に片づけの時間を予定したり。
大きな前進ですね。
ただ、ここで気をつけたいのは収納用品を先に買わないこと。
どんなやり方で進めていくか、作戦をたてるのが先決です。
片づけのゴールを設定し、そこに至るまでにどんなことができるか、思いつくがままに方法を出していく。
それも実際にできそうなことなのか、理想と照らし合わせながら考えていきます。
書き出してみるとわかりやすくなるのでおすすめです。
ステップ4:「実際に片づけていこう!」の段階
この段階にきたら、ようやく実際に片づけたい気持ちと行動が一致して片づけを進めることができます。
その中で、一般的な片づけのやり方でうまくいく方もいれば、そうでもない方もいます。
大切なのは、自分が得意なやり方を探して取り入れること。
収納の中身が見えたほうがわかりやすい、文字や絵を手がかりに出し入れする場所を認識している、置くだけがいい、自分にとって便利なところがベスト…などなど、得意なやり方は人それぞれ。
知らず知らずこんな行動をとっているな、というところが得意なやり方かもしれませんね。
得意なやり方を見つけるヒントとして、ライフオーガナイザーは利き脳片づけ🄬を使うこともあります。
利き脳片づけ🄬について詳しく知りたい方は、こちらの講座の受講がおすすめです。
ステップ5:「この状態をキープしたい」段階
片づけが少し続いてくると、暮らしはラクになります。
でも、一度完成したら終わりではありません。
犬猫の成長や老い、家族の生活リズムに合わせて、少しずつ更新していくことで、最適な状態をキープすることができます。
生活の変化に合わせて暮らしを見直すときも、これまでと同様、課題に対してどう対処していくかどんどん書き出してみることで解決策を探しやすくなります。
それもまた労力や時間がかかるかもしれませんが、これまでに片づけてきた成果を写真などで振り返ることは、自信となり継続するエネルギーとなります。
それぞれの段階で、できることがある
これまでお伝えしてきたことで、
「片づけたいけれど、計画があいまいだったなあ」
「たしかに、理想の姿があっても行動する前の段階にいるな」
など、自分がいまどの段階にいるのか知ることができれば、段階ごとに適したやり方を実施することができます。
今回の内容の他にも、ライフオーガナイザーとしてお手伝いできることをCLOプログラム受講メンバーの勉強会で学んでいます。

段階に応じての行動が難しく感じたり、やってみてうまくいかないという場合は、私たちライフオーガナイザーにご相談ください。

獣医師・ライフオーガナイザー®。犬猫と人が安心して暮らせる住まいを整える専門家。獣医師としての行動学の知見を活かし、暮らしと空間の「しくみづくり」をサポートしています。江南市を拠点に、訪問・オンラインで対応中。
公式サイト:ハナサカライフ
