見えるのに見ていない
わたしが片づけに興味をもち、片づけに関する書籍をかたっぱしから読んでいたとき。
「そうか!箱に入れてラベリングすると家族みんな片づけるようになるんだな!!」と膝を打ち、さっそく実践するじゃないですか。
見た目には満足するのですが、「あれ、どこやった?」と聞かれることは減らない。
そんなことが重なり「ウチの家族はわたしの努力を見てくれていない」と、ひとりひねくれていました。
(使用頻度が低いモノにはラベリングが活きています)
はたまた、「これ忘れちゃいかん、メモしておこう」と書いたメモを貼りつけていても、忘れていることがしばしば。
どうやらわたし、こうしたメモを見ているようで見ていないようです。
文字の情報を読んでいるけれど脳で処理していないような感覚とでもいいますか。
近視ではあるものの日常生活は送れているし、趣味は読書なのにも関わらず。
これはどうしたものかと悩んだときもありましたが、それもそのはず、わたしにとって自分の記憶をたぐりよせる手段は視覚ではなかったのです。
それを知ることができたのは、わたしが継続受講しているCLOプログラムでした。
情報は頭に入りやすい経路でインプットされる
わたしたちは見る・聞くなどの知覚を通じてものごとを捉えます。
そのとき優位に働く感覚(学習様式)は人により違うのです。
このことについて「わたしはこんな感覚を使っているのかも!」と、CLO勉強会でメンバー同士シェアしました。
たとえば勉強するときどんな方法だとやりやすかったか?と振り返ってみると、このメンバー間だけでも
- 見たままで覚えている
- ページをめくる動作を含めて覚えている
- ひたすら聞いて覚えた
- リズムにのせて替え歌を作った
- 動きながら覚えるとよく覚えることができる
など、得意な方法はさまざま。
共感したり、自分にはそれ合わなさそうだなとか、我が身を振り返りながら理解が深まりました。
わかりやすい方法で伝えたい
この学習様式を知っておくのは、自分にとってだけでなくオーガナイズ作業のクライアントさんにも有効なのです。
たとえばモノを新しく手に入れたとき。
これまでの収納のしくみを見直してそれも収めるしくみを作ったとします。
そんなとき、「ここにコレが収めてある」ことをどのような方法で思い出せるのか?
また、「コレを収納場所に片づける」ことは、どんなきっかけで気づくことができるか?
そしてクライアントさんはもちろん、さまざまな人と場面でコミュニケーションにも活かすことが可能。
視覚優位な方に言葉で延々と説明しても、わかってもらえない!というような事態を避けられます。
このとき、いくつかのパターンを知っていれば、いちいち本人に尋ねなくてもその言動からある程度想像できることも。
もちろん「コレ!」とはっきりわかりづらいことも。
また視覚優位な方に、全ての場面において伝えるのに絵が必要とか、聴覚優位な方には音声さえあればOKというわけではありません。
しかし「どんな感覚が得意なんだろう」と想像するのは、その人に寄り添ったコミュニケーションをとるのに有効だと感じます。
ライフオーガナイズは人が主役の片づけ。
主役である「人」をさまざまな角度から見つめるための視点がまたひとつ増えたのでした。
また、学び方のクセのひとつである「利き脳」は、日本ライフオーガナイザー協会監修講座である「利き脳片づけ®収納術講座」で学ぶことができます。
こちらは一般の方も大歓迎!
ハナサカライフでは9月5日(木)にオンラインで講座を開催しますので、ご興味ある方はぜひご参加ください。