リアル参加できるのを心待ちにしていた
わたしの所属する日本ライフオーガナイザー協会(JALO)は今年で設立15周年を迎えました。
毎年この時期に全国各地でカンファレンスが開かれ、学びはもちろん全国のライフオーガナイザー(LO)たちの交流を深める場となっています。
というのはわたしがオーガナイザーになる前から、他のLOの方たちのブログから知っていました。
わたしは2020年末に資格を取得し、’21年、’22年はオンラインで参加。
’21年はオンラインで登壇させていただける機会にも恵まれました。
今年は地元・名古屋でリアル開催。
これはなんとしてでもリアル参加せねば!と意気込んでいたところ、わたしの所属する中部チャプターメンバーでのリレートークに「登壇しませんか?」のお誘いがありました。
オンラインの登壇経験があるとはいえ、今回舞台は大勢のLOや協会理事たちが勢ぞろいの会場。
なんかええこと話せるかな?
他のメンバーに迷惑をかけないかな?
こどもが熱出さないかな??
そんな不安が全くなかったといえば嘘になりますが、それよりも「声をかけてもらって嬉しい!」という気持ちが一瞬にして膨れ上がりました。
返事はもちろん「ハイ喜んで!」。
今年のカンファレンスのテーマは「変化を受け入れ可能性を解き放つ」。
それを踏まえて、メンバーそれぞれの15年について思い思いにリレートークするという内容。
居酒屋店員のノリで登壇したものの、この経験によってまさにテーマそのものを体感することができたのでした。
べきねばの権化だった15年
15年前を振り返ると、獣医としてひたすら目の前の仕事で精いっぱいだったことが思い出されます。
診察時間が終われば帰れるなんてことはなかったし、救急の対応もよくあること。
自分では頑張っているつもりでしたが、知識・技術が思うように身につかず、焦ってもがく日々。
この分野でエキスパートになりたいとか、こんな病院にしたいとか、思い描く余裕もないことは想像できるでしょう。
飼い主さんの笑顔にやりがいを感じて踏ん張っていましたが、体と心の不調は募るばかり。
そんなときに結婚、妊娠、退職して引っ越しといった転機が訪れます。
これからはこどもを見守る生活を送りたい、と願っていましたが、やはり獣医師を諦めることはできず、別の動物病院で働くことに。
いま思えばわたしは「元気があればなんでもできる!」を体現してしまうタイプだったんですね。
仕事も家事も育児も「わたしがやらなきゃ」と、持前の馬力でグイグイこなしていました。
(当時気づいていませんでしたが、これこそアンガーマネジメントの講演にあった、人を苦しめる「ねば」だ!)
それもふたりめが生まれてしばらくしたら、さすがにしんどくなるのは自明の理。
ここでわたしの胸に「ミニマリスト」というワードが突き刺さります。
捨てればラクになる、捨てねば!と血眼になって家じゅうをウロウロしだしたところで、そりゃ家族から不評を買いますね。
ある日こどもがおもちゃを「どうせかーちゃんに捨てられるから要らない」と言ったときに、わたしは何か大切なものを失っていってるのか?と我に返ったことを覚えています。
何かに追い詰められるように、図書館で片っ端から生活コーナーの本を読破していくうちに、そこでライフオーガナイズと出会いました。
自分のやり方が全てではない。
そのことに気づいて実際にオーガナイズ作業を依頼したり、チャリティイベントに参加していろいろなLOのお話からライフオーガナイズの良さを知ることになります。
自分の中で「べきねば」が少しずつ変化していくと同時に、
ライフオーガナイズの片づけでラクになれる人はもっとたくさんいるはず!
わたしもオーガナイザーになりたい!!
そう強く願うようになり、1級資格を取得したのです。
それからCLOプログラムの学びやこれまでの獣医師としての知識や経験が結びつき、犬猫と笑顔で暮らすオーガナイズこそ自分の進む未来、と定めることができました。
変化の受け入れと可能性を解き放つこと
こうしてわたしの15年を振り返っても、さまざまな変化がありました。
うまいこと流れにのってきたように見えるかもしれませんが、実はもともと変化に対して苦手意識がありました。
それを克服するために「目をつぶって飛び込んでみる」ことを心掛けてきたのです。
すると、思ったより怖くなかった!という経験を重ねて、わたしなりに変化そのものを受け入れることができてきたように思います。
それによって得られた新たな体験や学びをツールとして、15年前には知ろうともしていなかった自分のとらえ方、感じ方や考え方、得意や苦手が俯瞰できるようになりました。
これは今回のカンファレンスの根底に通じる「自己理解」ですね。
その結果、わたしがわたしの可能性に気づき、これからに向けて解き放つ覚悟へつながったのです。
まさに「変化を受け入れ可能性を解き放つ」!
月並みな表現ですが、スゴイ体験でした。
登壇以外にも中部チャプターの盛り上げ隊としても、CLOメンバーとしてもあらゆるネタを仕込んでおいたおかげで、会場に失笑を巻き起こすことができたので、そこでもわたしの可能性を解き放つことができました。
そしてたくさんのLOの方々と交流することができたことにパワーをもらいました。
快く送り出してくれた家族にも感謝です!