片づけのプロ、ライフオーガナイザーとして活動していると、「片づけは自分でやるもの」と強く思われている声を耳にすることがあります。
かくいうわたしも雑誌などで「片づけを人に頼む」という選択肢を知ったとき、理解するのに時間がかかったことを思い出します。
片づけは家事のひとつ。
生活するのに必要なことだから身についていて当然と考えていたんですね。
ところが「片づけは人によって得意不得意がある」と知り、家族との片づけが難航していたときにライフオーガナイザーと一緒に片づけをすることで、気持ちが軽くなった経緯があります。
こんなにラクになるんだから、プロに頼るということを同じように片づけに悩む方たちに伝えたい!
そう強く決めて今に至ります。
しかし依然として片づけをプロに頼むのに抵抗がある方は多いです。
この状況をひもとくヒントをわかりやすく伝えてくれたのは、CLOプログラムのディレクター吉村あきこさん。
ICD(慢性的に片づけられない状態を研究するアメリカの専門機関)のウェビナーにて、日本のCLOメンバーだけでなく、世界のプロフェッショナルオーガナイザーたちに向けてお話されました。
所属する日本ライフオーガナイザー協会の専科資格、サーティファイドライフオーガナイザー(CLO)資格認定プログラムは、ICDが提供する動画プログラムを受講します。
それだけでなく、ICDが開催するウェビナーを月1回ほど同時通訳で受講することもできます。
今回のウェビナーテーマは「Unlocking Flexible Thinking」というもの。
月並みな表現ですが学びが多かった!!
その中で特に考えさせられたのは「助けを求める力」について。
海外では片づけやメンタルヘルスに関わる問題などをプロに依頼し、一緒に取り組んでいくのが珍しいことではありません。
こうした困りごとは日本では「自分で解決するもの」と捉えがち。
これには文化の違いなどさまざまな要因が背景にあり、どちらがいい悪いという問題ではありません。
わたし自身はというと、人に頼る・助けを求めることに抵抗はあまり感じないほう。
といってもそれはここ最近のこと。
昔はなんでも「じぶんで!」とやっていました。
なぜ助けを求められるようになったかというと、自分のやり方が通用しない場面を多々経験したんですよね。
家族との片づけがまさにそれでした。
悩んだ末にプロに頼ってみたら、思いのほかコトがスムーズに進む進む!
自分とプロでは視点が違うというのもひとつの理由ですが、ライフオーガナイザーからの問いかけによって自分の視野が広がったというのも大きかったと思います。
おかげで家族への理解が深まり、相手の立場にたってやりやすい方法を考えられるようになりました。
頼むのってちょっと勇気が必要ですよね。
でもそれを補って余りある収穫はきっとあるはず。
片づけを頼む・頼まれる両方の立場を経験したわたしは、もっと頼られやすい土壌を作っていきたいと思います。